第25回 APSR 2021 Kyoto イベントレポート
2021年11月20日(土)、京都市 国立京都国際会館にて開催された「APSR 2021」(The 25th Congress of the Asian Pacific Society of Respirology 、第25回アジア太平洋呼吸器学会学術集会)にて、「医学界と産業界の連携カンファレンス」セッションを開催いたしました。
■概要
Opening remarksとして橋本修氏(一般社団法人クリーンエア理事長、第25回アジア太平洋呼吸器学会会長)は、「気候変動の影響は自然災害だけでなく感染症の流行にも大きく関わっている。此度の新型コロナウイルス感染症のようなパンデミックを未然に防ぐには、医学界と産業界が一体となった社会づくりをしていく必要がある」と強調、本セミナーの狙いと背景を述べました。

初めに基調講演として、同志社大学 グローバル・コミュニケーション学部教授の中村艶子氏が「持続可能な社会とワークライフ・インテグレーション」をテーマに講演。
持続する社会に“人”は不可欠として、人的資源開発にはワークライフ・インテグレーションを考える必要があると述べました。
協賛講演として、株式会社クボタ 精密機器事業ユニット長の山崎祐一氏が「クボタの社会課題への挑戦とソリューション」をテーマに講演。
株式会社クボタの取り組みとともに、「医学と産業、この協業は社会課題を解決する強力なイノベーションを生むチャンスである」と述べました。
続いて協賛講演として、長崎大学医学部 臨床検査 医学教授の栁原克紀氏が「限りある医療資源“抗菌薬”を正しく使い医療のSDGs(持続可能な開発目標)を達成するために」をテーマにオンラインにて講演を行いました。
抗菌薬の適正使用の重要性とともに、シンドロミック・テスティング(臨床症状別診断)という検査アプローチの活用の可能性を述べました。
最後に「社会問題解決と持続可能な医療に向けて 医療界と産業界によるラウンドテーブルディスカッション」を開催。
橋本修氏を座長に、先ほど講演を行った中村氏、山崎氏、栁原氏 3名と、本ラウンドテーブルディスカッションの企画者である「一般社団法人クリーンエア」事務局長の黒瀬圭亮氏、「医療科学を用いた経済活動継続のための検査研究コンソーシアム」事務局長の鈴木篤志氏が加わりました。
それぞれの立場で改めてスピーチを行い、「単体が独立しているようで、実は底流では一致している」として医療界と産業界の連携の重要性を改めて座長の橋本修氏が強調しまとめました。
アジアの医療課題を解決することは、日本に住む我々の健康に直結します。
これからも一般社団法人クリーンエア(JCAA)は、公衆衛生の分野で企業が活躍・評価される場所を用意していきます。
